どて寝

 どて煮の発祥は戦後の屋台だ。ご当地でも昔は駅前に屋台が並んで酔客を集めていたが廃止されてしまった。小さな店を構えて生き残った飲み屋ではおでんの具が串に刺してあり、どの具もそれこそ何年も煮込まれたかのように真っ黒だった。アルミの鍋は味噌で黒く変色していた。食べるのが恐かった。そして、世代が替わりそんな店はほとんどなくなった。
 今では家庭の味として残っている。昔は『おでん』と言っていたが、その名称は関東煮に譲って『どて煮』と呼ばないと通じなくなった。各家庭で味や具が違うと思う。
 『おでん』なので普通に好きなおでんの具を入れる。子供の頃は、キンカン(鶏の腹卵・卵巣)を取り合って食べていたが、自分の子供は気味悪がって食べない。キンカンは店でも余り見かけなくなった。

自己流の「どて煮=おでん」の作り方。


材料: ( 4人分 )
豚ボイルホルモン 200g〜300g
こんにゃく 1枚
大根 1/4本
卵 4個
おでん種各種 一袋
赤味噌 100g〜200g
オリゴ糖 50g〜100g
おでんのつゆ 小袋

1 ホルモンは熱湯で湯がいてあく抜きをする。
2 こんにゃく、大根などは適当に切っておく。卵はゆでて殻を剥ぐ。
3 味噌と砂糖とおでんの具に入っているだしの素を混ぜて水に溶かす。
4 沸騰したら、ホルモンを先に入れてしばらく煮る。大根、こんにゃくを煮る。
4 水を足しながら、おでんの具を入れて煮込む。七味は好きずき。

味噌と砂糖のバランスが鍵で説明のしようがない。すこし粘度が出る程度で甘辛い。私はショウガ、みりん、お酒、ネギは使わない。