思うに三連ちゃんも、年内に?

 雲行きが怪しくなってきた。ここまでだとは思いもしなかった。
 
 今から30年ちょっと前、日本青年会議所(JC)では大波乱があった。JCの組織は毎年入れ替わる。だから、2、3年先まで人事は決まっていた。そこへJCに入って間もないお坊ちゃんが急に割り込んできた。20歳から40歳までの年齢制限のある組織で、会員には普通のサラリーマンもいるにはいるが、役員として、また上部組織の日本JCの幹部として活動しようとすれば自ずとその立場は限られる。よく言われることだが、「個人より会社」。多くは二世三世のお坊ちゃんだから、バックボーンの会社の規模が一番重要視される。

 福岡のお坊ちゃんはJCに新風を巻き起こした。それまでの人事の流れに乗り遅れていた反主流派の期待を一身に担うだけの会社を後ろ盾にしていた。確か、JCに入会して数年にもなっていなくて、JCのことなんて何にも知らないとみんなが知っていたけど、遙か後方からドドドドッと駆け込んできて列を乱して、それまで会社の名前は聞いたことあったけど、誰も知らない人物が列の一番前に並んでしまった。
 
 JCの会頭なんて誰でもできるんだろう。お金と時間さえあれば。
 
 
 しかし、ここまでとは思わなかった。そして、ある種の不安が頭の中をよぎる。
 
 ここまで自分の思い通りにならないとあのお坊ちゃんは臍を曲げてしまうのではなかろうか。
 ここまでの二人は、少なくともなんとか、一年間ぐらいは辛抱していた。
 でも、今のあのお坊ちゃんにそれだけの我慢ができるのだろうか。
 ひょっとしたら、年内にも、やめた!!!って言いそう。
 冗談だよね?