螺子は2つ

 最近パソコンのひとつがチリチリと小さな音を発するようになり久しぶりに蓋を開けた。たばこを止めてから、パソコンの空気穴が埃で詰まることも少なくなり、部屋の空気は確実に綺麗になっている。パソコンの掃除をする機会は減った。蓋を開けるまでもなく異音の原因は明らかにファンである。可動部分はHDDかファンだけ。HDDの音ではない。冬場に近づいているのでファンのひとつが止まっても影響は少ないが、夏場なら即フリーズしてしまうだろう。部品を揃えて組み立てて配線しただけなのだから、自作したという意識は余り無いが、一応自作機だ。中身を知っている分修理に困らない。故障だとしても代替え部品を調達すればすむことだし、電源周りなら、以前に火を噴いたパソコン用に買った電源がそのまま残っている。
 蓋を開ける。やはり、というか、予想以上に埃が溜まっていない。ファンは3つ、本体、電源、CPUのファンを調べるが、正常に回転している。よくよく見ると、CPUのファンのリード線がファンに少し触れているようだ。音の発生源はここだ。放置しておくとリード線の切断に繋がる所だった。そこまで大袈裟な話でもないが。
 
 実はその後が大変だったりする。パソコン周りの積もり積もった書類などのゴミの山。今日も今日とて、パソコンの蓋を開けるために横にずらしたので、ついでに整理して掃除しようと意気込むのだが、途中でおもむろに頭が痛くなり断念せざるをえなかった。以前と同程度には片づいたところで諦めた。それでも故障して液晶に替えたのにそのままにしてあった17インチブラウン管モニターだけは倉庫に片づけた。かなり前ではあるが、液晶への切り替え時にこれを動かそうとしてぎっくり腰を再発させて、そのままにしてあったのだ。
 
 そこそこに机の上を取り繕い、パソコンを起動する。異音はしなくなった。修理は無事完了した。